杉原万理江さんの窯訪問。

こんにちは。和食器セレクトショップflatto(フラット)店主の歩未です。

月曜の朝、急に右耳に違和感が。
耳に水が入ったみたいに、ぼわーっとした感じに。

一週間ほどまえに軽い風邪をひき、それから鼻詰まりがひどかったのですが、数日前に鼻をかんだ時に耳がプチっていったので、そのせいかしら…なんて思っていたら、昼くらいから痛みも出てきて。

これはまずいなぁと、幸い仕事も少し落ち着いていたので近くの耳鼻科へ。
診てもらったら急性中耳炎でした(*_*)

風邪から中耳炎って、子どもがなるものだと思っていました。
大人もなるんですねー。
花粉のせいもあってか、確かに今回の鼻詰まりは手ごわかったんですよ~。
まさかこんなことになるなんて。Σ(´□`)

お薬のおかげで、痛みは一日で引いたのですが、まだ違和感は取れず。
なんだか気持ち悪いです。。。

さてさて、すっかり遅くなっておりましたが、1月の「大雪の中の北陸の旅」続編です!
前編の、福井の武曽健一さんの記事はこちら。

今回は、金沢の杉原万理江(すぎはら まりえ)さんのご紹介です!

杉原万理江さんの和食器

【杉原万理江さんの和食器】

武曽健一さんとのお話を終え、そのまま土曜の夕方に金沢に移動し市街地のホテルへ。
海沿いの風の強い雪道を走って、さすがに披露困憊だったワタクシ。
もう、とにかく早く横になりたい!と、晩ごはんはコンビニで調達しホテルの部屋で済ませることに(^_^;)

そして夜は早々眠りについたのでした。

すっかり元気になった日曜。(笑)
杉原万理江さんとのお約束は10時半で、チェックアウトのあとちょっとだけ時間がありました。

せっかく金沢まで来たのだから、少しでもどこか観光しようと、杉原万理江さんとのお待ち合わせ場所の近くの観光スポットを探していたら、行ってみたかった「ひがし茶屋街」がすぐにあることがわかりまして。

これは行くしかない!と駆け足でひがし茶屋街を回りました。

金沢のひがし茶屋街

【ひがし茶屋街】

朝早かったこともあり、開いているお店もなく、本当にただ回っただけで終わりましたが、それでも風情ある町並みはとっても素敵で、それなりに楽しめました!

ひがし茶屋街の路地

【ひがし茶屋街の路地】

こんな感じの細い路地があちこちにあって、次はゆっくり散策して、どこかでお茶でも飲みたいものです♪

ひがし茶屋街のつらら

【ひがし茶屋街のつらら】

ものすごく大きなつららができていました。
自称つららフェチの夫、バッチリ捉えておりました(笑)

さて、一瞬のひがし茶屋町の散策を終え、杉原万理江さんとの待ち合わせ場所の貸し窯スペースへ。

日曜で、保育園がお休みということもあり10ヶ月のお子さんもご一緒だったのですが、大雪の中、申し訳ないやらありがたいやら。(つД`)

しかし、せっかくの機会なので色々お話を伺わせていただきましたよ!

陶芸作家さんになった経緯も伺ったのですが、「わたしは、陶芸の道に入ったのが遅かったんですよ。」と気さくな雰囲気でお話しして下さった杉原万理江さん。

元々は、会社員としてデスクワークをされてしたそうですが、ずっとPCに向かって仕事をしている中で、手仕事に携わりたいという想いが出てきたそう。
もともとうつわがお好きだったこともあり、陶芸の道に行くか、お料理関係のお仕事に就くかと悩んだ末に、陶芸の道を志したとのことです。

27歳の時に愛知県にある愛知県立窯業高等技術専門校をご卒業後、2年ほどアルバイト生活をしながら制作活動の日々を過ごし、金沢にある「金沢卯辰山工芸工房」の存在を知り、応募したところ無事に合格し、入所とともに金沢に移り住み、現在に至ります。

杉原万理江さんの器と言えば、優しい色使いと、女性らしい洗練されたフォルムが素敵ですが、表情が様々なところも魅力の一つだと思います。

杉原万理江さんご自身も、一つ一つの表情の違いを楽しんでいただきたいです、と話してくださいました(^―^)

しかし、この色味や質感などの表情を出すまでには、本当に苦労されたそうです。
長いこと、ずっと調合をしては焼いてと、釉薬のテストを繰り返し、ようやくたどり着いたのが今のラインナップ。

ガス窯で焼いてらっしゃるとのことでしたが、原料はもちろん、焼成時の季節や天気でも焼き上がりにとても影響があり、また数分の差で釉薬の流れ具合も全く変わってしまったりするため、本当にシビアな世界で作業をされているんだなぁということがお話を伺っていても伝わってきました。

窯場の様子

【窯場の様子】

(写っているのは、素焼きの時に使う電気窯。ガス窯は手前にちょこっと写っている方です!)

「窯を開けるのは毎回ドキドキしますよ」と、笑いながらおっしゃっていましたが、きっと焼成の際はいつも、ピンと神経を張り詰めてされているんだろうなぁと、その柔らかい雰囲気の中にある、杉原万理江さんの逞しいパワーを感じたのでした。

そんなこんなで気付けばすっかりお昼を回りなかなかいい時間!

たくさんお話を聞かせいただけて、本当に有意義な時間となりました。

ちなみになのですが、個体差が大きいこともあり、杉原万理江さんご自身としては、ネットでの販売はあまり前向きでなかったそうです。

しかし、一昨年の灯しびとの集いにてお声をかけさせていただいた後にflattoのサイトをご覧いただき、その中で「写真もきれいで、商品の説明も丁寧だったので、flattoさんなら安心してお任せできるかな」と思って下さったとか!

日頃から、写真にしても商品説明の文にしても、ご覧いただく皆様にできる限りわかりやすいものを、と心がけていた我々としては、その頑張りをしっかり評価いただけたような気がして、本当に嬉しくありがたいことだなぁと思いましたよ。

一昨年お会いしたときは、実はおなかの中に赤ちゃんがいて、そんなこんなで、2年越しとなった杉原万理江さんの器の入荷でしたが、flattoも少しずつ成長して、いまこのタイミングがきっと良かったのかなーと思ったり。

不思議なもので、サブロウさん、武曽健一さん、そして杉原万理江さんと、北陸の作家さんが一気に揃いましたし(^^)/

杉原万理江さんのうつわは個体差が大きいと書きましたが、具体的に言うと、焼き上がりの色味だったり、一番は釉薬の流れの景色だと思います。

先ほど少し書きましたが、お使いになっている釉薬の特性上、原料の差はもちろん、温度・湿度、そして同じ窯でも、窯の中の場所によって釉薬の流れ方が変わってくるのです。

もちろん、それも杉原万理江さんは意図して制作しているのですが、ネットショップだと実際に手に取って見ていただけない分、イメージと違ったということが起こりがちです。

画面越しに見ていただいたときと、実際にお手元に届いたときの、ギャップをいかに少なくできるか。
(もちろん、一つ一つ写真を撮って展示できれば一番いいのですが、それはさすがに手間がかかりすぎる上に逆に見づらくなってしまうと思うので…)

せっかくflattoを信用してお取引いただけることになったのですから、杉原万理江さんのお気持ちを無駄にしないよう、そして何より、お客さまに気持ちよくお買い物をしていただけるよう色々ご相談させていただいた中で、まずは一番最良と判断した方法で展示したいと思っていますので、もうしばらくお楽しみにお待ちいただければ幸いです。

おまけ!
せっかく金沢に来たのだからパート2。
杉原万理江さんとのお打ち合わせを終え、近くのお店でいただいたランチ。

海鮮丼

【海鮮丼】

治部煮うどん

【鴨治部うどん】

海の幸てんこ盛りの海鮮丼と、金沢の郷土料理「治部煮」がのったうどん。
どちらもとっても美味しかったです!

長くなりましたが、北陸の旅のレポートは以上です!

今月中にはきっと武曽健一さん・杉原万理江さんお2人のうつわは、アップしますので、今しばらくお待ちくださいませm(__)m

では、今日はこの辺で。
最後まで読んでくださりありがとうございました!