吉村桂子｜イロアミ小鉢（B）

口元がブルーのイロアミの小鉢。

径が13cm・高さ6cmほどのサイズでサラダなどの副菜やフルーツ・ヨーグルトなどのデザート鉢に。

色を編むようなイメージで作られるイロアミのうつわ。

カラフルなガラス鉢は、食卓を華やかに引き立ててくれます。

透明の棒ガラスに粉末状の色ガラスをまぶし、細長く引き伸ばしたあとに粒状にカット。

その粒を鉄板に並べ、形を整えながら炉で溶着します。

粒がくっついて一枚の板状になったら、竿に巻き取って拭きガラスに展開します。

「ムリーニ」と呼ばれる、ベネチアンガラスの伝統的な技法ですがとても手間のかかる技法。

最後に口元の色ガラスをつけて成型し、徐冷庫でゆっくり冷ましたら完成。

長い工程を経て、このすてきなガラス作品が生み出されているんですよ。

イロアミ小鉢（B）のイロアミ部分は青と緑を基調とした組み合わせ。

その中に、色の重なりによって黄色・紫・オレンジなどが新たに生まれ、色に奥行きが感じられます。

様々な色が混ざり合い、虹のようなカラフルな仕上がりになっています。

「イロアミ小鉢」の底の中央部分は、お花のような形になっています。

これは、板状のガラスを吹きガラスに展開する際に、先から空気が抜けないように透明ガラスをつけて絞った跡。

「ムリーニ」という技法ならではの産物です。

ガラスの粒を組み合わせて作られるイロアミ小鉢。

一つずつ手作業でランダムに並べるため、隣り合う粒でうまれる色など、仕上がりはひとつずつ異なります。

粒は同じ色を使いますので、全体の印象は大きく異なることはありませんが同じものは二つとありません。

手作りならではの味わいと、一期一会の出逢いをお楽しみくださいね。

イロアミシリーズは、グラス・お皿・鉢・豆皿などラインナップも充実。

粒のパーツからすべて手作りで作られる作品。

粒の大きさ・形、配色バランスはすべて少しずつ異なります。

どの作品もバリエーションが様々ですので、お気に入りを見つけていただき、世界でたった一つのガラスをお楽しみいただけたら嬉しいです。