天然の木灰を調合した釉薬を使用した「きなり」シリーズの茶杯。
渋さのあるきなり色で、鉄の黒点がアクセントを効かせています。
径7cm・高さ5.5cmで、8分目の容量が70mlほど。
小さな茶杯で、中国茶のほかゆっくりお茶を楽しみたい時にもおすすめ。
茶托とセットで揃えると、来客用に重宝しますよ。
また、お猪口としてお酒を楽しんだり、豆鉢としておかずをちょこっと盛っても良いですね。
大きめの鉄点がよいアクセントになっており、また腰のあたりには施釉の際に器を支えた「指跡」が見られ、手づくりならではの景色が楽しめます。
古谷浩一さんの「きなり」のうつわは、下地に化粧をかけてから天然の木灰を調合した釉薬を施して作られています。
実は「青灰」シリーズと釉薬は同じなのですが、焼き方が異なるため焼き色が違っています。
粉引のうつわよりも鉄分を多く含んだ土で、大小の鉄点もよいアクセントになっていますね。
裏側には、先代で古谷浩一さんのお父様である古谷信男さんの銘「信朗」が入っています。
■うつわの個体差について
古谷浩一さんの「きなり」のうつわは釉薬の特性上、焼き上がりごとに個体差が出やすくなっています。
天然の木灰を使用していることもあり、釉薬のわずかな濃淡や窯の中での火のあたりによって、黄色みの強弱など色味・ツヤの有無などの質感が変わってきます。
手作りの味わいと、一期一会の出逢いをお楽しみいただければ幸いです。