福井亜紀｜しのぎ飯碗（灰青）

深みのあるグレーにほんのり青みを感じる「灰青」の飯碗。

しのぎがはいっているのですっきりとした印象。

サイズは径12cm・高さ6cmほどで、両手にすっぽりおさまるちょうど良いサイズ感。

ご飯がとても映え、ついおかわりしたくなってしまいそうな飯碗です。

福井亜紀さんの銘は、お名前の「亜紀」から一文字取って「亜」の字を象形文字にしたような壺にも見えるようなおしゃれな銘。

「しのぎ飯碗（灰青）」の裏側に、ひとつずつ手描きで書かれているんですよ。

※器によっては、釉薬で銘が隠れてしまい見づらいものもありますのが、ご了承くださいませ。

シンプルだけど、手になじむ優しいラインの可愛らしい飯碗。

下はこげ茶のようなシックな色味で、しのぎが入ることでぐっとスタイリッシュな印象に。

しのぎは、もちろんひとつひとつ手で削っていますが、丁寧な仕上がり。

よーく見ると、一本ずつ微妙に太さが違ったりと手仕事の様子がみてとれ、味わいが感じられますよ。

同作家の灰砂よりも青みが強く、なめらかな手触りの「灰青」。

特に釉薬の濃い部分は青みが感じられます。

深みのある色味で、釉薬の流れの景色も味わい深いです。

福井亜紀さんの器は「手仕事の味わい」を大切に、ひとつひとつ手作業で作られています。

そのため、うつわはそれぞれ多少の個体差があり、同じものは二つとありません。

土や釉薬も自然のものを使用していますので、同じ原料でも気温や湿度などの天候条件も加わって、焼き上がりごとに「色の表情」などは少しずつ異なります。

福井亜紀さんの和食器は素朴だけど、個性的な味わいがある素敵なうつわたちです。

ザラッとした質感と何とも言えない色味で、豊かな表情が素敵な「緑砂」シリーズは豆皿から大皿・鉢類・飯碗・カップなどとバリエーションが豊富です。

その他「灰砂」シリーズや、優しい「白」のうつわに「灰青」シリーズなど。

しのぎが施され、スッキリした印象のうつわやおしゃれなコンポートも魅力的です。

ご本人が植物がお好きなので、器の他に植木鉢なども作られており、食卓以外でも楽しめる、福井亜紀さんの作品たちです。