深みのある灰緑が美しい、市野耕さんの「灰釉」の7寸リム鎬鉢。
径21cm・高さ5cmほどで、細身のリムに鎬(しのぎ)の削りを施した、スタイリッシュなデザイン。
おかずの盛り鉢としてや、お1人用のパスタ・カレーのうつわにも。
地元丹波焼の伝統技法である「鎬」を用いて、モダンに仕上げている市野耕さん。
器の表情にもこだわって作陶されています。
市野耕さんの「灰釉」は、松の木の灰を調合しています。
釉薬の濃い部分は美しいグリーンや青みのある白濁が見られ、貫入(かんにゅう・焼成の際の釉薬と土の収縮差によって釉薬表面にできるヒビ模様)なども味わいがあります。
釉薬が薄い部分は焦げのような風合いがあったり、鉄の黒点も表情の良いアクセントになっています。
裏側も全体まで施釉されており、高台には目土を削った「目跡(めあと)」が見られます。
また、釉薬を施す際におさえた指跡も見られ、手仕事ならではの景色が楽しめます。
様子が高台はすぐ脇に、市野耕さんの銘の「耕」の印が押してあります。