淡い灰緑が美しい、市野耕さんの「彩色(さいしき)灰釉」の麺鉢。
径17cm・高さ9cmほどで、くびれのシルエットが美しいです。
胴からは呉須(ごす)を濃いめに流してあり、とても味わいある表情が楽しめる麺鉢。
麺鉢としてはもちろん、どんぶりやおかずの盛り鉢にも。
市野耕さんの「彩色灰釉」は、下地に白化粧(泥状の白い粘土)をかけ、そのうえから松の木の灰を調合した釉薬を施して作られるシリーズ。
化粧土の流れや、釉薬の濃淡で生まれる表情、そして釉だまりの「貫入」(かんにゅう・焼成の際の釉薬と土の収縮差によって釉薬表面にできるヒビ模様)など、彩り豊かな景色が楽しめるうつわです。
他にも、器の底など釉薬の濃い部分は美しいグリーンの釉だまりが見られたり、釉薬が薄くなる器のふちなどは焦げのような風合いだったりと、見どころがたくさんです。
高台のすぐ脇に、市野耕さんの銘の「耕」の印が押してあります。