リムいっぱいに、うさぎのようなリスのような、可愛らしい動物が描かれた大皿です。
動物の周りには月やUFOも描かれており、楽しげな雰囲気。
径20cmほどのお皿ですがリム幅が3.5cmほどと広めなので、余白もたっぷりとできてお料理がいっそうおしゃれに引き立ちます。
絵の縁取りやなみなみ模様のライン、UFOの下部分の濃青は呉須で描いた下絵。
動物や月、UFOの上部分は上絵でそれぞれ絵付けされています。
ふちには鉄釉を施してあり、流れて滲んだ様子が味わいある表情を見せています。
下絵はいわゆる、染付(そめつけ)と呼ばれるもの。
素焼きした生地に呉須(ごす)という顔料で絵付けをしています。
対して上絵は、施釉して本焼きした後に絵の具で絵付けし、その後再度焼成して焼き付けています。
触ると、少しぽこっと立体的になっているのが上絵の部分。
下絵と上絵を組み合わせて作られた、とても手間のかかるうつわ。
陶土を使用しているので優しい風合いもあり、オリエンタルのようなアンティークのような、独特の味わいが楽しめます。
細かな貫入(かんにゅう)や、鉄の黒点も表情のアクセントになっています。
裏に入った銘は、桃の字の「木へん」と、「子」を組み合わせてデザインしたもの。
一点ずつ、手描きで描かれています。
■うつわの特性等について
うつわの模様はすべて手描きで描かれており、同じものは二つとありません。
顔料のわずかな濃度の差や、窯の中の位置などによって呉須の色味に濃淡が出ます。
手作りの味わいと、一期一会の出逢いをお楽しみいただければ幸いです。
貫入の入ったうつわは、長くお使いいただくうちにお料理の色などが入っていきます。
「うつわを育てる」という土ものの味わいとお楽しみくださいね。
※お料理を盛る前にしばらく水に浸しておくと、変化を穏やかにできます。