釉薬の濃淡で生まれる味わいある表情に、雲母の黒点がアクセントを効かせた「灰釉雲母(はいゆう うんも)」の小鉢です。
径13.5cm・高さ6cm弱ほどと浅めの小鉢。
優しい丸みとシャープさ、どちらも兼ね備えたスタイリッシュなフォルムが印象的。
口元がくびれており、よりシャープな印象になっています。
外側は濃淡のあるモスグリーン。
釉薬が薄いところは土の色が透けて黒っぽくなっています。
内側は少し青みのある白。明るいところで見るとすっきりしたきれいな青みがわかります。
雑木の灰を調合した釉薬ですが、釉薬の濃淡などで色味には個体差があります。
うつわの表情に奥行きが出るよう、一部意図的に釉薬の濃淡をつけています。
内側も釉薬の濃淡や火の当たりによって青みの強弱や焦げの風合いなど、色味に個体差があります。
また、雲母の鉄点も出方はさまざま。
粗めの土を使用しているため、石が表面に顔を出していたり、外側には石で引きずられてできた引っかいたような跡があったりと、土ものらしい表情も見せてくれています。
裏側には、加藤裕章さんの銘「hiro」の字が彫り入れてあります。
釉薬で銘が見えづらくなっていることもありますが、ご了承ください。