岡山で作陶されている木畑考生さんのブランド「マルヤマウエア」さんの絞手のカップ。
サイズは径9cm・高さ6cmで、8分目の容量が130mlほど。
可愛らしい花模様に、呉須の流れや釉薬の表情が味わい深く、渋かわいいカップ。
マルヤマウエアさんの絞手は、象嵌(ぞうがん)のような技法で作られています。
まだ土が柔らかいうちにお手製の木のハンコを押し、その窪みに顔料の呉須や鉄で絵付けしてから施釉して焼成しています。
お花やハートはハンコですが、線模様は手描きです。
釉薬は、松の木の灰を調合した灰釉。
釉薬が溶けて流れる際に、下絵の呉須や鉄も一緒に流れることで濃淡が出たり滲んだような風合いに仕上がります。
釉薬も濃い部分はきれいな琥珀色の釉だまりとなり、貫入(かんにゅう)とよばれるヒビ模様も入ります。
たくさんのハンコを押すのはとても手間のかかる工程ですが、手仕事でしか表現できない味わいのある表情が生み出されています。
ハンコを押すときの力加減や呉須の濃淡も、均一にならないように微調整をされています。
そうして生まれる呉須の濃淡や流れ、そして釉薬の濃淡などでも表情は一枚ずつ異なります。
アンティークのような風合いもある、渋かわいいマルヤマウエアさんのうつわ。
異国情緒あふれる、唯一無二の表情をお楽しみくださいね。
長くお使いいただくうちに、貫入に少しずつお飲み物の色など入り込み貫入が目立ってきます。
経年変化を楽しみながら、長くご愛用頂ければ幸いです。